
シャツ、ブラウスと言われたら頭に思い浮かべることはできるものの、この2つにどういった違いがあるのか説明が難しいというかたも多いでしょう。
一見すると似ているアイテムですが、異なる点も少なくありません。
元々肌着という意味があったシャツ
シャツの発祥は古代ローマ時代のチュニックと考えられています。
今のものよりも丈が長く、男性が洋服の下に身につける下半身まで覆う肌着だったのです。
今の前開きのスタンダードなYシャツの形になったのが19世紀。
その頃には1枚で着られる上着として定着しました。
柔らかいもののしっかりとした形で、襟は芯があって硬め。
綿ベースのものもありますが、ビジネス向けにシワができないよう、ポリエステル混紡のものが多い傾向です。
また、シャツには女性用のものもあり、男性専用ではありません。
「シャツ」は広義に利用されている
一般的にシャツというとワイシャツを指すことが多いものの、その種類は非常に豊富です。
装飾が施された色柄もののドレスシャツ、カジュアルに着こなせてボタンが付いていないTシャツや、首元のみ開かれているポロシャツ、発祥と同様に下着のインナーシャツ、女性用の肌着であるババシャツなどが挙げられるでしょう。
シャツは、形も利用目的も多岐に渡っているのが特徴です。
女性向けの上着であるブラウス
ブラウスは肌着ではなく、上流階級の女性向けの上着を起源としたアイテムです。
また、右が利き手のメイドが主人の服を脱ぎ着させやすいように、シャツとはボタンが逆についているという話もあります。
男性と女性でボタンの向きが異なるのも、こうした理由です。
メンズライクなしっかりとしたラインのものから、ボリュームのある柔らかい印象のものまで、シャツと比較してもデザインの幅が広いのも特徴。
しかし、シャツのようにインナーに用いるものはなく、ブラウスの用途はあくまでも女性向けの上着になります。